最低賃金の計算方法 月給制も含めて全員確認しましょう!
令和7年度(2025)の地域別最低賃金、答申状況が出揃いました。物価上昇の波を受け、最低賃金も過去最高の引上げ額となっています。
今回は、見落としやすい「月給制」の最低賃金確認方法について取り上げます。
令和7年度(2025)地域別最低賃金の全国答申状況
9月5日に全国の引上げ額一覧が厚生労働省ホームページに掲載されています。
令和7年度最低賃金額答申|厚生労働省
答申のポイント
◎47都道府県で、63円~82円の引上げ
◎改定額の全国加重平均額は1,121円(昨年度1,055円)
◎全国加重平均額66円の引上げは、昭和53年度に目安制度が始まって以降で最高額
◎全国すべて1,000円超えの改定額

出典:厚生労働省「令和7年度 地域別最低賃金 答申状況(別紙)」
https://www.mhlw.go.jp/content/11302000/001557056.pdf
(2025年9月10日閲覧)
意外と見落としがち??月給制の最低賃金
地域別最低賃金は、「時給額」で設定されます。そのため、時給制のパートやアルバイト等の賃金は確認しやすいのですが、日給制や月給制等の場合、確認のために別途計算が必要となります。
そのため、意外と見落としがちになるのです。気付いたら下回っていた・・・とならないように今年はチェックを是非、行ってください。
※最低賃金制度は、働くすべての人に賃金の最低額を補償する制度です。そのため、正社員やアルバイト、臨時社員なども含めてすべての従業員が対象になります。
対象となる賃金・対象とならない賃金
最低賃金を計算するにあたって、計算に含められるかが大事なところです。
間違いやすいものとして、『残業手当(割増賃金)』 と 『最低賃金』を計算するときに除く手当です。この区別をかなり分かりやすくまとめられているチャートが、富山の魚津労働基準監督署のお知らせで公開されていましたのでご紹介いたします。
是非参考にしてください!

引用・出典:厚生労働省 富山労働局/魚津労働基準監督署からのお知らせ
「割増賃金の基礎となる賃金」と「最低賃金の対象となる賃金」は同じ?
https://jsite.mhlw.go.jp/toyama-roudoukyoku/content/contents/002060956.pdf
(2025年9月10日閲覧)
最低賃金の確認方法
対象となる賃金額が分かれば、時給額を計算して地域別最低賃金以上となっているかどうかを比較していきましょう。
◎時間給の場合
(時間給 ●円) ≧ (最低賃金額 〇円)
◎日給の場合
(日給 ●円)÷(1日の所定労働時間)=(時間額 ●円)≧(最低賃金額 〇円)
◎月給の場合
(1日の所定労働時間)×(年間所定労働日数)÷12か月=月の平均所定労働時間
(月給 ●円)÷月の平均所定労働時間=(時間額 ●円)≧(最低賃金額 〇円)
※1)1日の所定労働時間は、就業規則で定める休憩時間を除く始業から終業までの時間
※2)年間所定労働日数は、就業規則で定める休日、休暇を除く1年間の労働日数
※3)時間額を出すとき、1円未満の端数は四捨五入
事 例
京都の会社で働く従業員Aさんの場合
基本給(月給)170,000円 職務手当(月給)10,000円 残業手当5,500円
通勤手当(10,000円)
1日の所定労働時間 8時間 / 年間所定労働日数 255日
- 対象となる賃金(月給)=基本給170,000円+職務手当10,000円=180,000円
(残業手当、通勤手当は計算対象外) - 月の平均所定労働時間
=1日の所定労働時間 8時間×年間所定労働日数 255日÷12か月=170時間 - 上記①÷②≒時間額 1,059円 < 京都府の地域別最低賃金予定額 1,122円
月給の最低賃金をチェックできる便利なツール(Excelファイル)が、富山の労働局の下記ページから入手することができます。諸条件はあるものの、シンプルな入力で簡単に時間額が算出されるようになっています。
厚生労働省 富山労働局:最低賃金・最低工賃
富山労働局では、こうした実務に直結する情報や資料を分かりやすく提供されていて非常に参考になります。
今回、月給者の最低賃金を計算・比較してみましたが、少人数ではあるものの最低賃金を下回るケースが出ています。今年は、是非このチェックをしていただき、気付かぬうちに法違反していた・・なんてことがないようにご注意ください!